ベルセルク 1巻 感想
■漫画紹介
こちらの作品は、三浦建太郎先生の作品です。
1989年の月刊アニマルハウスで連載をはじめ、その後ヤングアニマルにて20年以上連載が続いていました。
三浦建太郎先生は1966年生まれですから、
23歳の若さでベルセルク 第1巻を描いたのです。
23歳であの画力です。
先輩漫画家はとんでもないバケモノが来たと震えたことでしょう。
では読み終えた感想を書いていきます。
■あらすじ
主人公のガッツは、5人の"ゴッド・ハンド"を探し続ける剣士です。
左腕につけたボーガン、背中に背負う太刀、
まるで歩く武器庫のような格好をしています。
そんなガッツは、ゴッド・ハンドを探す旅の途中で、パックというエルフに出会います。
パックは盗賊に的当ての的として使われているところをガッツに助けてもらい、そこから彼の旅についていきます。
エルフは顔色変えずに敵を倒していくガッツに恐怖心を抱くようになりますが、彼の感情の中に悲しみがあることに気がつき、再度共に旅をする決心をするのですー
ゴッド・ハンドとは何者か?
ガッツはなぜ探しているのか?
読み進めるほど謎が増えていきます。
■読んでみての感想
作者の方が亡くなったことを知ったベルセルクファンの知人がひどくショックを受けておりました。テレビニュースにも、ネット記事にも載りました。
だから、読み始めた動機はあまり良いものとは言えませんが、死を惜しまれる漫画家とは、どのような作品を描くのだろうという好奇心から始まりました。
孤独に戦う剣士はいつの時代も格好良いもの。
みんなを守る、国を救う、困ってる人を助ける…
この漫画の主人公ガッツもそんなヒーローのような剣士──────ではなく。
ただ自分の恨みを晴らすためにのみ剣をとり、またそれを邪魔する存在にも剣を振る。
その戦いに巻き込まれた無関係の善良な少女が死のうと、「アリを踏み潰すことを気にしてたら歩くこともできゃしねぇんだ」と笑いながら言うガッツ。
ただその笑みには、どこか悲痛なものを感じます。
つまり何が言いたいかというと、変に正義ぶってなくて、利己的に見えるが実は精神ボロボロの孤独剣士っていう設定に人間味があってとても良い!!という話です。
ラブコメも始まる気配がないし、これはもうガッツの復讐兼成長ストーリーって認識で正しいですか?
反抗期の息子を見るような目で暖かく見守ろうと思います。
それにしてもエルフのパックは性別どっちなんでしょう?
気になって調べてみたら、口調は男だから男でいいんじゃないかと知恵袋に書いてありました。
体は男とも女ともとれない不思議な姿ですが、まぁ可愛いからどっちでも良いですかね。
■印象に残ったセリフ
・自分の命さえ自由にできないなら死んじまえばいいんだよ
・その弱い人間が 切り刻まれようが突き刺されようが、それでもなお生き続けるってことがどんなことなのか…貴様も少しは味わってみろよ
・どんなことだろうとやりたいようにやって死んだんだろ?幸せ者だせそいつは
最後のセリフは作者の本心であれば良いな、と思いました。私もこのセリフには深く共感します。
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